AIの進化によって、
私たちの生活は便利になっていますよね。
しかし、「セキュリティ」「感染」「サイバー攻撃」などの言葉を聞くと、脅威に感じてしまうこともあります。
今回、国際ハッカー集団「Qilin(キリン)」が、
AIをサイバー攻撃に利用していることを明らかにしたと報じられました。
怖いけれど、どうしたらいいのかも分からない。
それが現実です。
すぐに「対処する方法が分からない」
それでも、まずは情報を整理してみました。
参考:TBS NEWS DIG【独自】国際ハッカー集団Qilin「AI利用で攻撃対象を毎週数百社へ増加」を明らかに 時間短縮し機密情報も速やかに送信か 個人情報大量流出
Qilinは何を明らかにしたのか?
国際ハッカー集団「Qilin(キリン)」が、
サイバー攻撃にAIを利用していることを明らかにしました。
TBS NEWS DIGの報道によると、Qilinは取材に対し、定型的な作業をAIに任せ、独自に開発したAIをサイバー攻撃に利用していると説明しています。
個人情報の大量流出とはどういうことか
今回の報道では、
JNNの調べとして、先月下旬から10月14日までに、
企業や自治体から流出した個人情報が最大で8000万件にのぼるおそれがあることも伝えられています。
個人情報の流出とは、氏名や連絡先など、個人に関する情報が外部に漏れてしまうことです。
こうした情報が悪用されると、詐欺や本人になりすました不正な手続きなどにつながるおそれがあります。
ただし、この数字は報道期間中に流出した個人情報についてのもので、すべてがQilinによる被害だと確認されたわけではありません。
AIの利用によって何が変わるとされているのか
AIを利用することで、攻撃対象となる企業のデータ分析にかかる時間を短縮できるほか、企業が交渉に応じない場合には、AIで特定した機密情報を相手に送り、交渉を促すために利用していることも明らかになりました。
さらに、Qilinは、過去2年間で交渉相手となる企業などの数が、週に数十社から数百社へと増えたと主張しています。
この説明からは、AIの利用によって、攻撃に関する作業を効率化し、より多くの企業を対象に活動できるようになったとQilinが考えていることがうかがえます。
AIの活用によって、サイバー攻撃の規模や進め方が変化していることがうかがえます。
AIはさまざまな分野で役立つ技術ですが、使い方によっては、人々の暮らしや企業活動に大きな影響を及ぼす可能性もあります。
今回のニュースは、技術の進歩とともに、情報を守ることの大切さも高まっていると考えるきっかけになりそうです。
Qilinとはどんな集団なのか?その活動と目的
彼らの真の目的はわかりません。
Qilinは、企業などを標的にサイバー攻撃を行うハッカー集団です。
2022年ごろから活動が確認されており、ランサムウェアを使った攻撃で知られています。
その活動は、単にコンピューターに侵入するだけではありません。
企業のデータを使えなくしたり、盗み出した情報を公開すると脅したりすることで、相手に身代金を要求する手口が確認されています。
Qilinがどのような考えで活動しているのか、その真の目的までは明らかになっていません。
確認されている活動からは、身代金を得ることが重要な目的の一つと考えられます。
ここからは、Qilinについて、もう少し詳しく見ていきます。
Qilinとは何か
Qilin(キリン)は、企業などへのサイバー攻撃に関わる国際的なハッカー集団です。「Agenda」(アジェンダ)という名前でも知られ、2022年から活動が確認されています。
Qilinの特徴の一つは、自分たちだけで攻撃するのではなく、攻撃に使うソフトウェアや仕組みをほかの攻撃者に提供する形でも活動していることです。
このような仕組みは
「ランサムウェア・アズ・ア・サービス(RaaS)」と呼ばれています。
専門的な技術や設備を持つ集団が攻撃のための仕組みを用意し、それを利用する別の攻撃者が実際の攻撃を行う形です。
どのようなサイバー攻撃で知られているのか
Qilinは、企業などのシステムに侵入し、データを暗号化したり、情報を盗み出したりする攻撃で知られています。
盗み出した情報を公開すると脅すことで、被害を受けた企業に身代金の支払いを迫ることもあります。
2025年には、アサヒグループホールディングスへの
サイバー攻撃でもQilinの名前が報じられました。
この攻撃では、企業の業務に大きな影響が出たほか、盗み出されたとみられる情報が公開されたことも伝えられています。
このような攻撃は、企業の業務を止めてしまうだけでなく、顧客や取引先の情報が外部に漏れる危険性もあります。
ランサムウェアとは何か
ランサムウェアとは、コンピューターやシステム内のデータを暗号化して使えない状態にし、その解除などと引き換えに身代金を要求するソフトウェアです。
例えば、企業のパソコンに保存されている書類や業務に必要なファイルが暗号化されると、通常どおり開けなくなることがあります。
システム全体に被害が及べば、仕事やサービスの提供が止まってしまう可能性もあります。
さらに、攻撃者がデータを盗み出し、身代金を支払わなければ公開すると脅す場合もあります。
データを使えなくするだけでなく、情報流出への不安も利用して金銭を要求する手口です。
こうした攻撃は、企業だけの問題ではありません。
企業が保有する顧客情報などが流出すれば、私たちの個人情報や日常生活にも影響が及ぶ可能性があります。
私たちが普段からできる対策
サイバー攻撃による被害を、すべて個人の対策で防げるわけではありません。
それでも、普段から個人情報の取り扱いや、インターネットの利用方法に気を配ることは大切です。
個人が意識をすることも大切なのかもしれません。
日常生活の中でできる対策を紹介します。
パスワードを使い回さない
複数のサービスで同じパスワードを使っていると、 ひとつのサービスから情報が漏れた際に
ほかのサービスにも不正にログインされるおそれがあります。
サービスごとに異なるパスワードを設定し、推測されにくいものを使うことが大切です。
覚えるのが難しい場合は、安全性に配慮した
パスワード管理ツールを利用する方法もあります。
不審なメールやメッセージのリンクを開かない
実在する企業やサービスを装い、
偽のサイトに誘導して個人情報やパスワードを盗もうとするメールやメッセージがあります。
身に覚えのない請求や、
アカウントの停止を知らせる内容など、
急いで対応するよう促すメッセージには注意が必要です。
不審に感じた場合は、
記載されたリンクをすぐに開かず、
公式サイトや公式アプリから情報を確認するようにしましょう。
二段階認証などのセキュリティ機能を利用する
サービスによっては、パスワードに加えて、
スマートフォンへの通知や認証コードなどを使って本人確認を行う「二段階認証」などの機能が用意されています。
こうした機能を利用すると、万が一パスワードが知られてしまった場合でも、不正なログインを防ぎやすくなります。
利用しているサービスに二段階認証などの機能がある場合は、設定を確認して活用するとよいでしょう。
スマートフォンやパソコンを最新の状態に保つ
スマートフォンやパソコンのOS、アプリなどには、 セキュリティ上の問題が見つかることがあります。
更新プログラムには、こうした問題を修正するものも含まれています。
更新を長期間行わずにいると、修正されていない問題を悪用されるおそれがあるため、OSやアプリはできるだけ最新の状態に保つことが大切です。
自動更新機能を利用するなど、無理なく更新を続けられるようにしておくとよいでしょう。
まとめ
情報を残すという点では、
石に刻む方法や紙に記録する方法が、
長い歴史の中で使われてきました。
一方、デジタルデータは、保存や複製、移動を簡単に行えるという大きな利点があります。
その便利さは、情報がひとたび外部に持ち出されると、
短時間で大量に広がってしまう危険性にもつながります。
今回のニュースは、技術が進歩することと、
情報を安全に守れることは、必ずしも同じではないと考えるきっかけにもなります。
便利さだけを追い求めるのではなく、情報をどのように保存し、誰が扱い、どこまで移動できるようにするのか。
Qilinに関する今回の報道は、AIの活用によってサイバー攻撃の進め方が変化していることだけでなく、情報を守る仕組みそのものについても、私たちが考えるきっかけになるのではないでしょうか。



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